【G1回顧】2025年オークス構造解析

回顧と検証

【レースラップ】

200mごとのラップタイム:

12.3 – 10.6 – 11.9 – 12.6 – 12.6 – 12.7 – 12.9 – 12.9 – 12.5 – 11.6 – 11.4 – 11.7

【3区分ラップ構造】

● 前半3F(0〜600m)

 ・合計:34.8秒(12.3 + 10.6 + 11.9)

 ・テンの入りが極めて速く、ハイペース気味の展開

● 中間6F(600〜1800m)

 ・合計:76.2秒(平均12.7秒/200m)

 ・テンの反動による減速から持続ペースへ移行

● 後半3F(1800〜2400m)

 ・合計:34.7秒(11.6 + 11.4 + 11.7)

 ・一気の再加速=瞬発力型決着

【 最大の緩急差】

最速:10.6秒(200〜400m)

最遅:12.9秒(1200〜1600m)

→ 最大緩急差:+2.3秒

4ハロン目から急激に緩み、その後かなり遅いラップが6ハロン続く

【構造的特徴:2025年オークスの特異性】

① 異常なテンの速さ

 ・2F目10.6秒は歴代でも屈指のハイラップ

② 中盤の「急減速 → 低速持続」

 ・テンで脚を使った後、600〜1600mで緩み続ける構造

 ・数字上はイーブンでも、実質は団子形成による抑制的な流れ

③ 後半の加速区間

 ・1800m〜2200mで11.6 → 11.4へギアチェンジ

 ・一斉スパート型の展開で、差し馬の末脚比べに

【走破タイムとのギャップ】

・テンと上がりは速い(34.8-34.7)

・だが、勝ち時計は2:25.7と歴年比較で遅い

 → 中盤の持続ラップが時計を削った要因

=かなり抑制された中盤で折り合いがつけれる馬で末脚が残っていた馬

【年度比較:テン・中間・上がり】

年度前半3F中間6F後半3F
202534.8(速い)76.2(遅い)34.7(速い)
202434.775.235.1
202335.172.935.1
202235.373.834.8
202135.474.234.9
202035.474.834.2

【結論】

**2025年オークスは「ラップだけ見ると“速く見える”が、実は構造的には“スピードを維持できない持続低速戦”だった」**という非常に特異なレース。

  • このラップ構造により、「見かけの脚力ではなく、ペースギャップを乗り越えられる柔軟な構造適応型」だけが好走できた。
  • 見かけのテンと上がりに惑わされると、本質的な持続力不足や展開への適応不全を見誤る
  • 今後、好走馬をジャパンカップや有馬記念などに出てきたら危険な人気馬になる可能性大

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