【 当日コンディション予測】
2025年の安田記念は、良馬場・高速馬場での開催が濃厚だ。
その根拠として注目したいのが、前日土曜東京4R・3歳未勝利(芝2000m)で記録された破格の時計である。
勝ち時計:1:59.9
ラップ構成は以下の通り:
13.0 – 11.8 – 11.9 – 12.2 – 12.5 – 12.3 – 12.1 – 11.3 – 11.1 – 11.7
特筆すべきは後半の11.3 – 11.1 – 11.7の上がりラップ。馬場の含水率が極端に低下していない限り、芝のクッション性・反発力ともに高く、かなりの高速設定になっていると見てよい。
よって、安田記念当日は例年にも増して「瞬発戦構造+前半のテンの速さ」が顕在化する可能性が高い。
【 東京芝1600mのコースプロファイル】
東京芝1600m(マイル)は、以下の構造を持つ**「瞬発戦構造の総本山」**とされる舞台である。
▶コース形状の特徴
- スタートは2コーナー奥、最初の直線約540m。
- 3コーナーまでに下り坂、そこから直線約525m。
- 全体的に緩やかなコーナーと長い直線で、加速ラップが出やすい構造。
- 内外フラットだが、極端なイン伸びor外差しの日はあり、馬場の当日バイアスは重要。
▶脚質・血統傾向
- 中団〜差しが有利。逃げ切りはかなり困難。
- 特に「上がり3F最速馬」が強く、瞬発力と加速性能が主導するコース。
- 血統面では、サンデー系(特にディープインパクト系)や日本型高速芝適性型が好成績。
【安田記念のレースプロファイル】
G1安田記念では、上記の東京芝1600m構造に加え、以下の特徴を持つ「超高速決着の瞬発戦構造」が基本形となる。そして道中を11秒台で進むラップにある程度のポジションで追走できる「持続力」も併せ持つ事が求められる。
▶レースの基本構造
- ハイレベルな日本型マイラー〜中距離馬が集結する一戦。
- テン3Fは34秒台、中盤も緩まず、ラスト3Fは瞬発勝負という流れが定番。
- 過去の勝ち馬は「持続力+瞬発力の融合型」が多く、単なる差し脚質では足りない。
- 展開創出型(=ペースを動かす側)で好走する馬は、後のマイル王として確立されやすい。
▶構造的に求められる能力
- 加速性能(11秒前半へのギアチェンジ)
- 長く脚を使える持続力
- 直線での馬群捌き力とトップスピード維持能力
- 完成度+レースレベルの対応力(海外馬・古馬混合)
展開予想と最終結論
スタートはマッドクールとウインマーベル。ウインマーベルは出れない場合もある事を考慮。5分で出れたとしても両方とも距離が気になるところ。スローまで落とすことはないが、無理のないラップで進みたい。
中距離で先行していたのはエコロヴァルツとシックスペンスだが、エコロヴァルツもゲートの問題がある、またシックスペンスのルメールは最内だが、インピタでじっとは絶対にしないので一旦下げるかし、馬場の中程のポジションを取りに行く。久しぶりのジャンタルマンタルは難しいレースとなる。川田の心理としてはウインマーベルが先にいたらペースメーカーにしてもらおう、直線はなるべく追い出しを遅くしたい、だがシックスペンスとエコロヴァルツがその思惑を難しくしていく。
直線はマッドクールをウインマーベルが捕まえて抜け出しを図る、そこに合わせてジャンタルマンタルが迫る、その後ろを見ていたエコロヴァルツがジャンタルマンタルにせまる。ルメールは馬場の五分からウインマーベル、ジャンタルマンタル、エコロヴァルツを差してゴール。つまり後ろにいる馬にレースさせない競馬をしたい。この攻防がゴール前なのか、1ハロン前なのか。
だが舞台は安田記念。ここで差し馬が台頭する。
◎本命:ソウルラッシュ(7枠13番)
構造創出型(王道差し+先導力)
- 前走ドバイターフでは強豪撃破。昨年マイルCSでも快勝。
- 富士Sで見せた33.3の鋭脚、マイルCSでの立ち回りは王道そのもの。
- 東京1600mにおける「持続+瞬発」の両立が可能な稀有なタイプ。
- 馬場・構造との総合力から、自ら仕掛けて勝ち切れる地力型本命。
○対抗:ジュンブロッサム(8枠17番)
構造適応型(万能中団差し)
- 富士S(33.1)でソウルラッシュに先着。マイラーズCでは鋭伸。
- 常に上がり3F33秒台を出せる適応型。タフな展開にも耐性あり。
- 大外枠からでも脚を溜めれば鋭く伸びる。3連系軸候補筆頭。
▲単穴:ブレイディヴェーグ(8枠18番)
構造破壊型(溜めて一閃)
- 東京新聞杯、マイルCSともに不利ありながら上がり鋭く迫る。
- 末脚の爆発力はソウルラッシュと互角以上のポテンシャル。
- ただし展開・位置取り次第では不発リスクあり。ハマれば勝ち切りも。
△紐:シックスペンス(1枠1番)
好位持続型(実力派構造転換型)
- 中山記念・毎日王冠と重賞連勝。マイル適性も東京実績も十分。
- 内枠から包まれなければ、**「自ら動けるディープ的キズナ産駒」**としての戦術幅あり。
- 「速い流れの中での立ち回り」に一抹の不安はあるが、枠を利せば残れる。
△穴:ウインマーベル(2枠4番)
構造適応型(前受け粘走型)
- マイルCS3着など、前半から好位で残す力あり。
- 高速マイルに必要なスピード持続力と前目の意識は、この枠なら武器になる。
- 人気薄で残るならこのタイプ。
☆大穴:ロングラン(6枠12番)
東京構造特化型(地力差し)
- 小倉・京都で1800m重賞連勝、東京でも富士Sで33.3の末脚。
- 東京×速い上がり対応×直線勝負型という構造特化スタイル。
- 人気を考えれば「1発がある差し馬」として注目価値あり。
結論:今年の安田記念は“複合構造”戦
今年の安田記念は、「単なる瞬発戦」ではなく、
テンが速く中盤が締まり、最後は再加速する“複合構造”になる可能性が高い。
そんな中で、
- ◎ソウルラッシュ:構造をつくりつつ、自ら勝ち切る
- ○ジュンブロッサム:構造に最も柔軟に適応
- ▲ブレイディヴェーグ:構造を壊して爆発
- △シックスペンス:構造転換型の万能勢
- △ウインマーベル:内から粘る地力先行
- ☆ロングラン:構造特化で大穴差し
コメント